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2021年3月 7日 (日)

「あわれみ」と「いつくしみ」は違う

 教会暦で今年は「聖ヨセフ年」です。「聖ヨセフの連願」と「教会の保護者聖ヨゼフに向かう祈り」(聖ヨセフへの祈り)の口語訳が出ています。すでに祈られている方もおられるでしょう。Fr.Zも「ヨセフの連願」を祈ることを勧めています。

 今回の連願の訳では「あわれみ」と祈っていたところを「いつくしみ」と変えています。「あわれみ」と「いつくしみ」では意味が違うと思うのですが・・・、しかし典礼や聖書学専門の学者の方々が決められたことですから仕方のないことですね。

 とは言っても、私は今まで通りに『連願」は文語で祈りますし、「聖ヨセフへの祈り」の方は長いのでこれも今まで通り別の祈りを唱えます。(不従順な私です coldsweats01
  

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       Kyrie,eleison.

         R. Christe,eleison.

         Kyrie,eleison.

         Christe,audi nos.

         R. Christe exaudi nos.

         Pater de caelis Deus,

       R. miserere nobis.

       Fili,Redemptor mundi,Deus,

         R. miserere nobis.

         Spiritus Sancte Deus,

         R. miserere nobis.

         Santa Trinitas,unus Deus,

         R. miserere nobis

        (ラテン語の連願の冒頭部分)

しつこいようですが、

 miserere=慈悲=あわれみ なのでmiserere nobis は「我らを憐れみ給え」口語なら「わたしたちをあわれんでください」、私は今まで通りの方が良いと思います。

 私たちは皆罪人です。主の前に頭を垂れて胸を打ちながら「罪人の私、傷ついている私を、主よどうか憐れんでください」と祈ります。たとえば、恵まれた環境で元気に生まれたばかりの赤ちゃんには「主よこの子にいつくしみを!」と祈っても、「主よ、この子をあわれんでください」とは多分祈らないでしょう。「いつくしみ」は誰にでも(しあわせな人にも)あたえられる愛です。

 教会の保護者である聖ヨセフ様、罪人の私たちを主があわれんでくださるよう執り成してください。アーメン。


YouTube: Litaniae S. Joseph

 * 下記のブログに「あわれみ」と「いつくしみ」の違いについて書かれています。私もこの方の考えに同感です。⇩

https://blog.goo.ne.jp/gloriam/e/2dcebf546015af6ed9344cdb0321063b