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2020年7月16日 (木)

カルメル山の聖母

 

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 レバノンから数キロ、イスラエルの北部ハイファの町にあるカルメル山。その洞窟に昔キリスト教徒が住み始めました。やがてその人たちは修道者として家族となり、そして12世紀修道会が作られました。これがカルメル修道会の始まりです。カルメル会士たちはマリア様を母、元后と呼び特に敬い模範としていました。

 「カルメル山の聖母」と言えば「スカプラリオ」ですね。身に着けておられる方も多いと思います。また今日このスカプラリオを授与された方もいらっしゃるでしょう。

 13世紀頃になると一般の信徒の中でカルメル会士の霊性と同じように自分の生涯を聖マリアに捧げたいと思う人達が現れました。彼らはカルメル会の服と同じ茶色い布=スカプラリオを身に着けるようになりました。信徒用のスカプラリオはマリア様を保護者として、カルメル会との絆を示すものです。

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 スカプラリオの恵みを受けるには条件があります。

・ 典礼に従ってこれを与える権利を持つ司祭(日本ではすべての司祭)から祝別されねばならない。

・ 日夜常にこれを身に着けていなければならない。

・ それぞれの身分(既婚、未婚)に応じて貞潔を守ること。

・ 毎日一連のロザリオか、またはそれを授ける司祭が決めた祈りを唱える。

 近頃は通販で何十枚もセットでスカプラリオが売られています。「家族やお友達へのプレゼントに」と普通の御利益のお守りのように売られているのを見ると、とても空しい気持ちになります。

 「カルメル山の聖母」はカルメル会と跣足カルメル会の保護者です