聖霊降臨の主日(祭)
マリア様は聖霊によってイエズス様を身ごもりました。イエズス様が洗礼をお受けになる時にも聖霊が降りました。そしてキリストのご復活から50日目に聖霊はすべての人々の救いの業を行う(世界中に福音を宣べ伝える)ために弟子たちにおりました。聖霊に満たされた彼らはキリストの教えを正しく力強く宣教し始めました。そして聖霊は今も働き続けています。
「聖霊は教会の中と信者の心の中に、あたかも神殿におられるように住み、信者の中で祈り、かれらが神の子となったことについてのあかしをたてられる。
この霊は、教会を全き真理に導き、交わりと奉仕のうちに教会を一つにまとめ、位階制度と霊能(カリスマ)との種々のたまものをもって教会を教え導き、霊の実りをもって教会を飾られる。」(『教会憲章』より)
以前私の小教区では何か始める前には「聖霊に向かう祈り(始業の祈り)」(文語)を唱えていました。この祈りは『カトリックの祈り』には載っていません。『カトリック教会のカテキズム』2671に口語文で載っています。
聖霊に向かう祈り(始業の祈り)[文語]
聖霊来たり給え、信者の心に充ち給え。
▴主の愛熱の火をわれらに燃やしめ給え。
主よ、聖霊を遣わし給え、しかしてよろずの物は造られん。
▴地の面は新たにならん。
祈願 聖霊の光をもって信者の心を照らし給いし天主、同じく聖霊をもってわれらに正しきことを悟らしめ、その御慰めによりて常に喜ぶを得しめ給え。われらの主キリストによりて願い奉る。
▴アーメン。
(原罪なくして宿り給いし聖マリア、
▴御身に依り頼み奉るわれらのために祈り給え。)
聖霊に向かう祈り(始業の祈り)[口語]
聖霊来てください。信じる人の心を満たし、あなたの愛の火を燃やしてください。
天の王、慰めの霊、真理の霊、いずこにも在し、すべてを満たすかた、すべての善の宝庫、人生の援護者、来てください。わたしたちの心に住まい、わたしたちを清め、救ってください。ああ、いつくしみ深いかた。
原文のラテン語
Et renovabis faciem terrae.
最後には「聖母への祈り(終業の祈り)Sub tuum praesidium」を唱えていました。この祈りも『カトリックの祈り』には載っていません。
聖母への祈りSub tuum praesidium
天主の聖母のご保護によりすがり奉る。
いと尊く祝せられ給う童貞、
必要なる時に呼ばわるを軽んじ給わず、
かえってすべての危うきより、
常にわれらを救い給え。アーメン。
Sub tuum praesidium (原文のラテン語)
Sub tuum praesidium confugimus,
Sancta Dei Genetrix.
Nostras deprecationes ne despicias in necessitatibus,
sed a periculis cunctis libera nos semper,
Virgo gloriosa et benedicta.
フランシスコ教皇様は2018年のロザリオの月(10月)に「ロザリオの祈り」の最後に、古来の「聖母への祈り: Sub tuum praesidium(聖母に捧げる祈りの中では最古3世紀頃)」と、悪との闘いでの保護と助けを願って「大天使聖ミカエルに向う祈り」を唱えるよう勧めています。