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2016年12月 8日 (木)

クリスマスを迎える準備(1)

 主のご降誕=クリスマスを祝う前にこの「無原罪の聖マリア」の祭日があるのはなんて素晴らしいことでしょう。マリア様は聖霊によってキリストを宿されました。ルカによる福音第1章26節から28節に大天使ガブリエルからお告げを受けるマリア様の様子が描かれています。この箇所を理解するためにオプスデイに書かれている解説の一部を読んで見ましょう。

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受胎告知 (シモーネ・マルティーニ) 

 ・・・マリアの処女懐胎は、人間の理解と能力を超える神の力の業として理解しなければならない。「神にできないことは何一つない。」(ルカ1.37)それは、異教の神話にあるような、神が男性の代わりをして女性と結ばれるというものとはまったく違う。イエスの処女懐胎においては、マリアの胎内で創造に似た神の業が行われたのである。これは信者でない者にとっては受け入れがたいことであり、ユダヤ人や異教徒たちの間でイエスの懐胎について、ローマ軍兵士パンテラス(Pantheras)によって懐胎したというような粗野な歴史が作り出された。実際には、この人物はキリスト教徒を愚弄するために作られた伝説に登場する架空の人物である。歴史学的、文献学的に、パンテラスという名前はギリシャ語で処女を意味するパルテノス(Parthénos)をもじったものである。東ローマ帝国の大部分でギリシャ語が広く使われていたため、彼らはキリスト教徒たちがイエスのことを処女の子(huiós parthénou)と話すのを聞いていた。キリスト教徒を愚弄するときに、イエスを「パンテラスの子」と呼ぶようになった。そのような歴史は、マリアの処女性を堅持し続けて来たことの証拠である。・・・(オプスデイのHPより)

 このローマ兵説を聞いてこれこそ本当の聖書解釈だ思いこむ人もいるとか。洗礼は受けなくてもいいと強調したり、誤りを真実のように教え説く学者や聖職者の方がおられることはとても悲しいことです。

 クリスマスを喜びをもって迎えるために、マリア様が神様からのお告げを大天使ガブリエルから受けて「わたしは主のはしためです。おことばどおり、この身になりますように」とお答えになる美しいシーンを黙想しましょう。