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2019年7月28日 (日)

信仰の糧

 『トマさん祈りの部屋』がなかなか更新されません。リニューアルしてから更新できなくなったとか・・・。そろそろ誰か専門の人に頼んだら良いのでは?
 

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『トマさん祈りの部屋』から

「祈りは人間の証明」

発掘された人骨が人間のものか、類人猿のものか、それを識別するための一つが、「祈り」です。死者を葬った形跡があれば人間です。たとえば、人骨と一緒に花粉や種が大量に見つかれば、亡骸と一緒に花を手向けたことが分かります。あるいは、魂が抜けださないように体勢が不自然に窮屈な状態で見つかれば、これも祈りの跡です。いずれも死後の世界を考えている証拠です。それは時間と空間を超えた思索をしている印になります。このように、「祈り」は人間の証明になっているのです。

みなさんは祈りますか?大げさに言えば、祈らない人は人間になりきっていない、未完成の人間、未熟な人間といえます。人間は「時空を超えて考える」ことと「他者を愛する」ことに加えて、祈ることで完成します。もちろん、祈るだけでは不十分です。でも、祈らないのも不十分なのです。聖ヨハネ・マリア・ヴィアンネー司祭は、「人間は美しい務めをもっています。それは、祈ることと愛することです」と話しています。私たちは、祈るように、愛するように招かれています。そして、祈り、愛することで幸せになり、人間として完成されていきます。

祈りは普遍的です。誰でも祈れるし、祈らなければいけません。偉大な科学者アインシュタインも神を信じ、祈りました。祈るとは、自分の力の限界を知っている証であり、人を思う印です。もちろん、いのりにも様々な種類がありますから、自分のことしか祈らないという場合もあるかもしれません。そうであっても他者の力に信頼していることには違いありません。私たちは、他の人々と繋がっています。利己主義は、その絆を壊します。祈りは、それを修復して強めます。人々の繋がりの中心に神がいるのです。

みなさん、全力で勉強してください。全力で部活に励んでください。そして、友だちを大切にしてください。それが人々と繋がることです。それが祈りの土台になります。その上で「祈る人」になってください。祈りは弱い人の神頼みではありません。努力する人が更に成長する道です。一日に一度は沈黙の時間をもって自分と向き合い、天を仰ぎ、あなたの信じる神と向き合ってください。そして、自分のため、人のために祈ってください。その祈りが、あなたを人間の完成に導いてくれるでしょう。■
2019/04/19 精道三川台高校1・2年生への説教

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 トマさんのブログは私の信仰の糧です。いつもいつも教えられ励まされます。一日も早くまたトマさんのお話が読めますように!