St.Teresia Benedicta a Cruce (Edith Stein)
今日は長崎に原子爆弾が投下された日です。そしてアウシュビッツ収容所で亡くなったエディット・シュタイン=十字架の聖テレジア・ベネディクタ殉教者の記念日でもあります。
聖テレジア・ベネディクタというよりも、エディット・シュタインと言った方がよく知られていると思います。
彼女は敬虔なユダヤ教の家庭に生まれました。しかし学生時代に無神論的な知識人の影響を受け、彼女自身神を信じなくなりました。フライブルグ大学で哲学博士号を受けましたが、当時は女性が教授として在籍するのは困難な時代で、教授資格申請論文はうまくいかずに研究者としての道は閉ざされました。そして哲学講師や高校で教員を続けます。
故郷に戻ってきた彼女は友人の家で『アヴィラの聖テレジアの自叙伝』を読み、とても感化されて、カトリックに改宗することを決心します。1922年に洗礼を受け、1933年(42歳)ケルンのカルメル会修道院に入りました。そしてオランダのカルメル会修道院いた彼女はナチスに逮捕され、アウシュビッツ収容所に送られて、ガス室で殉教しました。(カトリックに改宗していた姉のローサも共に殉教しました)
彼女は優秀な哲学者で著書には『現象学からスコラ学へ』、『有限存在と永遠存在:存在の意味への登攀の試み』など数十冊に及びます。
彼女について知りたければ下記の本があります。
原子爆弾も収容所も戦争が生んだ悪です。そしてそれらはすべて人間の仕業です。神が与えたくださった自由で、人間は善ではなく悪を選んだのです。時々戦争を神のせいにする人がいますがそれは間違いです。
当時はアメリカだけが持っていた核兵器を今は数ヶ国が持ち、どんどん悪化しています。あの広島、長崎、強制収容所の教訓は全く生かされていません。
広島平和式典ではイスラエルを招待し、ロシアは招待されず、長崎平和式典では両国とも招待しなかったようです。私なら両国とも招待します。それどころか核兵器を持っている国と明らかに持っているだろうと言われている国々もすべて招待します。今戦争をしていて平和を壊しているから招待しないのではなく、そういう国だからこそ、平和をアピールするために招待するべきだと思います。参加するしないはその国が決めることです。