テレビ・映画 Feed

2022年11月 8日 (火)

「LE CONFESSION」と「Crow's Egg」

Le_confession
 ずっと気になっていた映画「LE CONFESSION」(邦題「修道士は沈黙する」)を観ました。

 題名のLE CONFESSION=告解に惹かれて観たのですが、話しは経済中心の現代社会、それを動かしているエコノミストの話でした。勿論キリストの教えに反する今の経済社会を批判しています。映画の初めは(私の頭では)理解しにくく、次々に出てくる言葉が一層わかりづらくしているような気がしました。しかし、話しが進むにつれてだんだんと理解できるようになり、最後はキリストの言葉が真理であるというこの映画の趣旨がわかりました。ラスト、犬のロルフがベルナルドに改名するシーンには lovely でした。

5100xyxc7wl_ac__2
 もう一つの映画は「Crow's Egg」(邦題「ピザ!」)。インドのスラムの兄弟が主人公です。この映画は多くのことを私に教えてくれました。それにしても二人の素晴らしい演技!私はくすっと笑い、ぐっと切なくなりました。久しぶりに良い作品に出合いました。

2021年9月25日 (土)

映画2作品

 久しぶりに良い映画を観ました。『ラストディール』と『家へ帰ろう』の2本です。

Photo

 『ラストディール』は副題に「美術画商と名前を失くした肖像」とあるように、作者のサインのない一枚の肖像画を目にした画商がこの絵に引き付けられるていくことから物語は始まります。

 画商と聞くと私は映画『モンパルナスの灯』でリノ・ヴァンチェラが演じた画商を思い出します。つまりあまり良い印象ではありません。

 私はこの作品から風景画や静物画、肖像画などの絵画と聖画とは明らかに違うことを教えられました。また聖画は値段をつけて売るべき商品ではないと強く思ったのですが、現実にはイコンまでも売られています。修道院の修道士たちの生活を支える大切な収入源なのはわかりますが・・・複雑な気持ちです。

91lngmveuml_ac_sl1500_

 もう一つの作品が『家へ帰ろう』です。この作品はあるユダヤ人が主人公です。最初に交わされる主人公の老人と孫娘の会話、二人のしたたかさにちょっと驚きました。ナチスによる暗く重く苦しい過去を持つ老人ですが、それを幾人かの人たちの愛が包みます。

2021年9月10日 (金)

ヤン・ソビェスキ

 先日息子が棚にしまってあったウオッカを見つけ、そのラベルに書かれていた名前についてどういう意味か父親に尋ねていました。そのウオッカの名前は「SOBIESKI」。

Photo_3

 SOBIESKIとはJan3世 Sobieski「ヤン3世ソビェスキポーランド国王」のことです。

 1683年にオスマン帝国が15万の兵を率いてウイーンに進撃した時に、わずか3千の騎馬隊を率いてヨーロッパを守り神聖ローマ帝国を勝利に導いた英雄です。

 ヴァチカン美術館にはソビェスキの間に『ソビェスキ、ウイーンを開放する』(ヤン・マティコ作)の絵が展示されています。私もヴァチカン美術館を訪れた時にこの絵を見ました。絵のテーマを知っていたので胸が熱くなったのを覚えています。

Jan_sobieski

 また以前ブログで紹介したと思いますが、映画も制作されています。とても良い作品のせいか、今この映画のDVDは中古でもアマゾンで高値がついています。もし機会があればぜひ観てみてください。

Photo_5

 歴史を学ぶことは面白いです。一本のウオッカから話が広がりました。こんな家族の会話が大好きです。

57

 今日は「日本205福者殉教者」の記念日です。この世の命よりも来世の命を大切にした人達です。何よりもどんな時にもキリストにつながっていなければならないと、私たちに信仰の模範を示してくださいました。

 私たちは今こそ彼らから学ぶべきです。新型コロナと迫害、どちらの方がより恐ろしいですか?彼らが命がけで守ったものは何ですか?

2021年6月 2日 (水)

聖心の月

Stmmariaalacoque
 6月は聖心(みこころ)の月。1673年聖マルガリタ・マリア・アラコクにキリストがご出現され、そのメッセージから聖心の信心が始まりました。

 昨日御心の月にふさわしい映画を観ました。『グリーンブック』と言う作品です。実話に基づいたストーリーで、ラストシーンはグッときました。久しぶりに良い作品に出合え、これも恵みだな~と主に感謝しています。この作品を酷評している人もいますが、この作品の良さが理解できない人の心はとても淋しいですね。

Photo

2021年5月 8日 (土)

司祭の映画2本

 

51t7t9qnkl_ac_
 先日息子に薦められ、アマゾンプライムで映画『私は告白する』を見ました。モンゴメリー・クリフトのローマンカラーの姿を覚えていたので以前に見たと勘違いしていました。『見たい』と思い続けていたのがいつの間にか『見た』との思い込みになっていたようです。

 そして映画はやはり名作と言われるだけあってとても良いものでした。特にカトリック信者の皆さんにはお薦めです。司祭の強さと信徒の弱さ。

 私が好きなもう一つの作品が、ジャン・ポール・ベルモンドの『モラン神父』です。こちらもとても良い作品です。

71ggowffqml_ac_sl1429_

ついでにこちらも紹介しましょう。「オプス・デイとは?」


YouTube: ¿Qué es el Opus Dei? Explicado por san Josemaría, en un minuto

(日本語字幕付き)

2019年7月22日 (月)

Santa Maria Maddalena

Photo


YouTube: Perchè molto hai amato - Gen Verde

 マグダラの聖マリアといえばこの歌を思い出します。イエズス様の御足を自分の涙で濡らし、髪でぬぐい、高価な香油を塗った女性。回心して主に罪を赦され、主から「再び罪を犯すな」と言われて、二度と同じ過ちを犯さなかった女性です。

 主のもとへ集まるのは罪人たち。でもそれは回心して主から罪を赦してもらうためです。主は罪人を招いておられますが回心しなければ招かれた意味はありません。

 とは言っても私たちは弱い者です。口で言うのは簡単ですが自分一人だけで立ち直るのはとても難しいものです。特にアルコールや薬物の依存症の場合は自分の意思はもちろんのこと、まわりの人の理解や助け、支えが必ず必要です。数日前に見た映画『ボブという名の猫』の主人公のように。

71xvo30npl_sl1137__3

2019年1月18日 (金)

「MAGI」を見終わって

 見終わって突っ込みたい所は色々とあるのですが、これはあくまでもフィクション、作られた話なので止めておきます。ただし「史実に基づき制作された」とあるので、これだけは書いておこうかな。

 聖書に登場する三人の賢者は一般にはメルキオール、バルタザール、カスパールと名付けられていますが、聖画では一人の賢者は肌の黒い人として描かれています。カトリックでは黒い肌でも賢者。黒い肌の聖人もいますよ。

 キリストは人間の姿でこの世に生まれました。まさしく人間です。そして同時に神の子です。父と子と聖霊三位一体の神であるということ。ドラマでは人間としてのイエズスの姿しか見えませんでした。

 他人から強要されたり、他の目的のための洗礼は無効です。本人がキリストを心から信じ、本人自身が望んだ洗礼でなければなりません。神をだますことはできませんから。

 後に司祭となった三人、日本で殉教した中浦ジュリアンと病死した伊藤マンショ、マカオで亡くなった原マルティノの強く篤い信仰は遣欧の旅によってどのように育まれたのかをもっと深く知りたかったのですが、このドラマでは無理でした。残念です。

Dscn3200

 今日祇園之洲(聖フランシスコ・ザビエルが日本に上陸した地)へ行ってきました。

 私は聖フランシスコの像を見て、『イエズス会士の聖フランシスコは自分が日本に伝えたキリスト教の今の姿をどのような思いで見ているのか・・・』と、ふとそんなことを考えました。

 聖イグナチオ・デ・ロヨラと聖フランシスコ・ザビエルをはじめとする6人の聖なる仲間たちは「神のより大いなる栄光のために」(Ad Majorem Dei Gloriam) をモットーにイエズス会を創設しました。その精神は今も変わらず生きています。自分の名誉や栄光ではなく神の栄光のために命を懸けたイエズス会士がいたことを忘れません。

 明日19日は「イエズス会67殉教者」記念日です。四つの異なる時代、1570年、1593年、1619年、1792年(信長の時代から江戸時代)にカナリヤ諸島、フランス、ベルギー、そしてフランス革命でイエズス会士67人が殉教しました。これはドラマを見た後の私がイエズス会士についての真実を知るよい機会となりました。

98231002

2019年1月17日 (木)

「MAGI」を見て

 「MAGI」第5話まで見ましたが、・・・やはり予想通り・・・といった感じです。あくまでもフィクションなのでドラマティックな作品です。しかし5話まで見る限り信仰についての深い洞察はありません。がっかりしました。残りの5話も見ますが、もう少しカトリック信仰を掘り下げた作品であることを期待します。

2019年1月14日 (月)

ドラマ『MAGI』

 アマゾンプライムは映画館に出かけない私にとってとても重宝しています。映画のチケット代を考えると、会費を払ってプライムビデオや映画を見る方が経済的なので。

Photo_2
 そのアマゾンで今月17日から『天正遣欧少年使節団』の話がドラマ化(全10話)されて配信されるそうです。180以上の国と地域に同時配信されるとのこと。

 日本で作られたドラマなので信徒から見ると「あれっ?」と、首をかしげる場面があるかもしれませんね。どんな出来栄えなのか楽しみです。そして何よりも日本のカトリックの歴史を知らない多くの人たちが見てくださることを期待します。

 ただしこのドラマはAmazon の Prime 会員にならなければ見ることができません。会員でない方はどうするか・・・年会費を払って会員になるかそれともあきらめるか・・・決断してください。

2018年11月18日 (日)

映画2本

 最近見た映画です。

Photo

 原題は『A LONG WAY DOWN』、邦題は『幸せになるための5秒間』。自殺の名所で自殺しようと偶然に出会った4人。それぞれ自殺の動機は違いますが・・・。ストーリーを話すと映画を見る楽しみがなくなるのでこの後は秘密に。

 もう一本の映画は『Guess Who』。そう、昔シドニー・ポワチエ、キャサリン・ヘップバーンの映画『招かれざる客(Guess Who's Coming to Dinner)』を思い出す人もいるでしょう。でもこれは現代版。邦題も『招かれざる恋人』です。前の作品は招かれざる客が黒人でしたが今回は逆に白人が招かれざる恋人です。そして、現代版はコミカルでいて人種偏見をしっかりと捉えています。

Guess_who

 どちらもとても良い映画でした。お薦めです。

2018年4月 5日 (木)

「天使にショパンの歌声を」

 久しぶりに美しい音楽を聴きました。「天使にショパンの歌声を」です。

Photo

 ショパンだけでなくモーツァルト、リスト、ベートーベンなど様々な曲を合唱やピアノで聴かせます。アリス役のライサンダー・メナード本人がピアノを弾いていますが、これも素晴らしい!カトリックの女子高の話なので宗教音楽もあり私は大満足。

 ただしこれは音楽に関して。シスターたちの修道院生活や信仰については物足りないでした。主を信頼してマリア様の「おことば通りになりますように」と受け入れるのではなく「私たちの力でかえましょう」と言う話は修道院経営の学校以外なら「素晴らしい!」となるのですが。勿論努力は必要です。何もせずに祈るだけではだめです。しかし結果は素直に受け入れなければ。次の赴任地に行くことも喜んで受け入れるのが神に仕える修道者・・・。

 修道院総長のやり方は別として、言っていることにも一理あります。というよりもこの総長と同じ決断をせざるおえない修道会は今たくさんあります。教会、修道院、幼稚園、学校が次々と閉鎖されています。この映画では総長はただお金にしか興味がなく、意地悪でそうしているようにしか見えません。しかし現実には自分の好みだけで判断する総長はいません。いつも修道会全体のことを考えています。その責任の重さと苦労は私たちにはわからないでしょう。

 兎に角美しい音楽を聴きたい方にはお薦めの映画です。


YouTube: 廃校になんかさせないっ!映画『天使にショパンの歌声を』予告編

2017年10月11日 (水)

映画「WAR ROOM」

War_room
 原題は「WAR ROOM」邦題は「祈りのちから」

 なまぬる~い信仰生活を送っている人にお薦めの映画です。祈ることを忘れ、キリストを忘れて生活している人に特にお薦め!!

2017年6月29日 (木)

聖ペトロと聖パウロ使徒の祭日

 6月は祭日の多い月です。今月最後の祭日が「聖ペトロと聖パウロ使徒」。聖ペトロと聖パウロについては何度も書いているので今回は省略します。

 聖ペトロで思い出すのが「Quo vadis, Domine?(主よ、どこに行かれるのですか?)」。この言葉をもとにポーランドのヘンリク・シェンキェヴィチ氏が書いた小説が『クオ ヴァディス』です。あまりにも有名で何度か映画にもなりました。

Quo_vadis_1_2

 ローマ帝国のキリスト教徒への迫害がひどくなり、ペトロもローマの町を離れるためにアッピア街道を歩いていました。そこに向こうからローマに向かって歩いてくるキリストと出会ったのです。ペトロは跪いて「主よ、どこに行かれるのですか?」と尋ねました。キリストは「もう一度十字架にかかるためにローマへ」と。これを聞いてペトロはすぐにローマへ引き返し、そして殉教したのです。

 小説の主人公マルクスとリギアは想像上の人物ですが、皇帝ネロや聖ペトロ、聖パウロは歴史上の人物です。キリスト教徒への迫害も歴史的事実に基づいて描かれています。信徒の方でまだ見ておられない方は是非一度ご覧になってください。

2017年6月 8日 (木)

Alain Delon 対 Lino Ventura

 今日も軽~い話題です。先月初めにアランドロンが俳優業を引退するというニュース見ました。「えっ!八十云歳でまだ映画に出ていたの?」と、正直びっくりぽん。

 その昔、彼の出ている映画はほとんど見ました。彼のファンだったわけではなく、たまたま彼の共演者たちのファンだったからです。リノ・ヴァンチェラ、ジャン・ギャバン、ジャン・ポール・ベルモンド、モーリス・ロネ、モニカ・ヴィッティ、C.C、オルネッラ・ムーティ等々。

 当時彼は文句なしに二枚目、ハンサム、イケメンでした。いや、イケメンは彼に失礼ですね。今は誰にでもイケメンと言っていますから。

13_2

 人間とは不思議なもので二枚目なら必ず惹かれるかというとそうではないのです。人間の魅力は外見だけではないから。アラン・ドロンとリノ・ヴァンチェラが共演した『冒険者たち』はヒロイン(ジョアンナ・シムカス)の選択通りヴァンチェラの方が魅力的でした。

 下の写真は向かって左がジャン・ギャバン、右がリノ・ヴァンチェラです。リノ・ヴァンチェラの方が真中のアランドロンよりず~っとシブくてカッコイイですね。(私の母はジャン・ギャバン派でしたが)

20130304173055

2017年4月18日 (火)

映画「RISEN」

 

44alexander_ivanov_2

イエスは言われた。「わたしにすがりつくのはよしなさい。まだ父のもとへ上っていないのだから。(ヨハネ20;17)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Risen


 復活祭になったら見ようと思い、しまっておいていたDVD「RISEN・復活」。今日見ましたよ。思っていたよりもずっと良い作品でした。キリストの映画は沢山ありますが、これはキリストの十字架磔刑から始まります。キリストを十字架にかけたローマ兵が主人公です。彼の目を通して描かれたキリストの復活。特にキリスト信者でない人にも見てほしいお薦めの映画です。

 脇役にトム・フェルトンが出ています。ハリーポッターでドラコ・マルフォイを演じた俳優ですね。

2017年4月 5日 (水)

ベン・ハー

 無料でDVDが1枚借りられるハガキが届いたので久しぶりにレンタル店へ出かけました。特に借りたい作品はなかったので目についた「ベンハー」を借りました。

 ベン・ハーといえばチャールトン・ヘストンを思い出しますが、私が借りたものは2016年制作今年2月にDVDが発売された新作です。旧作は復讐劇の印象が強くて私自身あまり好きな作品ではないのですが、最後に十字架につけられたキリストから流れる血が救いかなと思いました。

 新作の方は旧作の単なるリメイクではなく、とても良い作品になっています。単なる復讐劇ではなく赦し・愛が描かれている全く別の「ベン・ハー」です。四旬節中観るのにふさわしい作品でした。お薦めします。

816ypieekil_sl1250_

「ベン・ハー」 ティムール・ベクマンベトフ監督 ジャック・ヒューストン主演 モーガン・フリーマン他

2016年12月12日 (月)

映画から学ぶ

 若い頃は洋画が大好きでよく一人で3本だてを見に行きました。結婚してからは全く見に行く時間もなく過ぎましたが、子育てが終わり最近では時間がたっぷりあります。

 しかし昔と比べて映画代は高く、入れ替えがあり1本を1回しか見られません。そして新作ばかりです。そこでもっぱらレンタルDVDかパソコンで無料シネマを楽しんでいます。

 映画で知った雑学は数知れず。歴史、人物についてはもちろんのこと飲み物や食べ物、国の風俗や習慣、宗教様々なことをパソコンのない時代、映画は教えてくれました。

 最近見た2本の映画はどちらもワインに関するものです。私はワインについての知識は全くありません。ただ自分の好きな安いワインをお祝いの日に少し飲むだけ。でもこれらの映画を見て、すこしワインに興味を持ちました。

1_2

2

 パソコンのアマゾンで見たのは『天使のわけまえ』と『サイドウェイズ』という映画です。『天使のわけまえ』の方は良い作品でしたが『サイドウェイズ』の方は私にはちょっと・・・。もう一作ワインに関する映画で是非見てみたいのが『ボトル・ドリーム』です。

3

 絵画や彫刻と同じで前もって少しの知識があればもっと楽しめるのがワインではないでしょうか。勿論年代物や有名銘柄のようなお高~いものは飲めませんが。happy02