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2021年10月 9日 (土)

あえて書きます

 フランスのカトリック教会内での児童性的虐待問題を調査する独立委員会は3日、1950年以降に児童を虐待していた司祭や教会関係者が2900~3200人に及ぶことをAFPに明らかにした。【10月3日 AFP】

 児童性的虐待は重い罪です。司祭の立場を利用してそのような行為をすることは一般の人よりも罪は重く、主の裁きはより厳しいでしょう。またそういう司祭たちを庇った人達の罪も重いです。

 そういうことをよくわかったうえで私がここで言いたいのは、すべての司祭がそうだったのではないということです。それどころか、キリストの教えを守ろうと努力しながら、貧しく弱く苦しんでいる人たちのために働いていた司祭たちの方が圧倒的に多かったのも事実です。罪を犯した司祭だけを見て、すべての司祭がそうであるかのような誤解はしないでください。

 そしてこのような犯罪を犯す理由を司祭の独身制のせいにする人もいますが、それも誤りです。独身制のない一般社会(結婚している人達)の中にも性犯罪を犯す人達はいます。犯罪を犯すのはその人個人の問題であり制度の問題ではありません。

 フランスの教会の信徒たちの中には教会を離れる人も多く出るでしょう。空っぽになる教会もあるかもしれません。召出しも少なるなるかもしれません。

 でも私はそれでよいと思います。しっかりと根のはった信徒だけは残り、本当に良い司祭をめざす若者だけが召命を受け、残った司祭たちと共に教会を立てなおすでしょう。私はそう信じています。

 悪で盛り上がった多くの傷をすべて切開して、膿を全部出し切って傷を治しましょう。治るまでにどれくらいの時間がかかるかわかりませんが、必ず主も助けてくださるはずです。

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