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2017年8月25日 (金)

映画「沈黙」

 

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 新作の方の映画『沈黙』を観ました。旧作より映像が美しく映画として良い作品だと思います。当時の日本の信徒たちの状況や苦しみ、どのように迫害されていたかもよくわかります。踏絵を踏まなければならなかった人達の状況も。

 しかし遠藤周作の原作について書いた通り、ストーリーについては色々な点で不満です。特に感じたことはフェレイラや主人公が「棄教」した理由を信徒の命を救うためとしたこと、そしてそれを美化していることです。キチジロウは何度も踏絵を踏んでしまいますが、それは自分の弱さのせいだと自覚しています。誰かのために仕方なくそうしたと言い訳していません。キリストが踏んでも良いと言ったなどとは言いません。過ちを繰り返しますがそのたびに自分の大罪を心から悔いています。

 またラストシーンに感動する人が多いようですが、私は亡くなった後にいくら十字架を持たせても意味は無く、それは守り刀を持たせるのと同じこと(意味のないこと)。亡くなる前に本人が十字架を手にして神に赦しを願って(キチジロウのように)こそ意味のあること、感動することでしょう。

 もう一つは「日本にキリスト教は根付かない、沼地では根は枯れる」といっていることです。本当にそうでしょうか?

 遠藤周作の小説が出版された当初から信者の間でも意見が分かれたこの作品について、キリスト教を知らない人たちはどのような感想を持ったのでしょうか。